創作クトゥルフ神話「輝く澱み」
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2021/4/30 誤字の修正 --------- 悪意の塊のような闇の向こう側から、それは目も眩むようなまばゆい光を伴って現れた。 そのシルエットはおおむね人型に近かったが、鉱物、植物、動物― 本来は相いれないはずの、生物と無生物が合わさったような、忌まわしいものだった――。 --------- ※ 本書はクトゥルフ神話をベースとした創作です。「クトゥルフ神話TRPG」その他とは関係がない(シナリオやリプレイではない)ので、ご留意ください。
概要
ラヴクラフトの諸作品および、ヘンリイ・カットナーの「狩り立てるもの」をベースとしたクトゥルフ神話小説。創作した邪神が含まれます。 全九編。文庫換算189p(やや文字大きめ) 文、絵(表紙):鷹月
あらすじ
・冷笑 盗人のアランは、時折不気味な冷笑を浮かべるカルヴィンを嫌っていたが、彼が財産をため込んでいると噂を聞き、空き巣に入ることにした。 ・異界よりの風 霊感のある警備員・クランシィは、自分が気にかけている太古のスクロールの展示室が「ひとりでに凍り付いている」というわさ話を聞き、自分で確かめることにしたが―― ・深淵より(書き下ろし) 夢の中で語りかけてくる謎の男は、太古に海中に沈むムー大陸の様子を知るという。 ・神のはらわた(加筆修正) ロバートは、友人で画家のオウエンに、奇人作家であるブラット・ステュアートの正体について語る。ブラットは現代における魔術師であったというが―― ・魂の行方(書き下ろし) 自身の才能の行き詰まりを感じたブラット・ステュアートは、明確なヴィジョンを求めて邪法に手を染める。その結末は―― ・輝く澱み(加筆修正) 金貸しの家に生まれ、家を継いだ「私」は、その歪んだ思想から冷徹に振舞い、様々な人間の恨みを買った。最終的に彼に差し向けられたのは、魂を駆り立てる異界の怪物だった。 (全文無料公開中) ・垣間見るもの(書き下ろし) 交流がほとんど途絶えていた弟の訃報と共に届けられた手紙により、「私」の順風満帆の人生は終焉を迎えた。弟が示唆する「恐るべき怪物」の影におびえる「私」は―― ・蓋(加筆修正) 民間の調査員であるハーカーとマクレインは、とある放棄された屋敷の怪異の原因の調査に赴く。悪臭を放つ汚泥にまみれた屋敷の地下で見たものとは。 ・溺者の丘(書き下ろし) アメリカのとある町には、溺者の丘と呼ばれる恐るべき場所がある。消えた友人を連れ戻すため、ネヴィルは恐怖を押し殺し丘を登る。